親ばか金原

えっ、ペットについて何か話せ？

そうっすねぇ、ウチにも、いることはいるけど、どうでもいいようなのしかいないっすよ。
だいたい、ウチ、ルームシェアしてるんで。四人で、狭いマンションを住み分けて。だから、ペットも四人で交代で面倒見てるってわけ。

一匹は「オトー」って呼んでいる取り柄のないオッサン、
「オカー」って呼んでいるもう一匹は、夜行性でね、夜な夜などこかで猫踊りかなんか教えてるらしい。

朝から夜まで、こいつらの面倒を見て、この二匹が寝静まった深夜が俺達四人の自由時間、廊下からリビングまで一気に駆け抜ける障害物レース、誰かを鬼にして追いかけるハンティングゲーム。
そんな後、いろんなものがひっくり返った部屋に朝日が差し込んでくると、充実した疲労感っていうか、ぐっすりと昼まで寝てる。
俺？名前はあるよ。「チェッキ」。フランチェスコっていうんだ、ホントはね。だけど長いから、チェッキ。凛々しいだろ。
ほかの仲間は・・・と、そこにいる真っ黒な奴、「ニノ」ってんだ。何やらせてもドジで、些細なことで直ぐにビビる。舎弟にしてくれってんだけど、俺が冷蔵庫の上にひょいと飛び乗っても、ふにゃふにゃ言って、なかなか飛び上がらない、甘ったれさ。頭が弱いのか、足が弱いのか「トロニン」ってのがアダ名さ。
もう一人は、「キャラ」姉さん。姉さんは色気ムンムンで、俺が寝てると白ブチの腰を振りながら擦り寄ってくる。
俺としてはまんざらでもないけど、時には鬱陶しくなってね、ちょっと怒ったりすると、逆ギレされたりして・・・女はなかなか扱いが難しいっすね。
それから、茶トラのムウおば、じゃなくて姉さん、おばさんって言うと機嫌を損ねちゃうんだ。可愛い顔してるけど、糖尿病らしくて、最近は痩せちゃってオカーがしきりに気にしている。
そうそう、もう一人、俺が来る前、ミミとかいうのが住んでいて、そいつの写真が家中あちこちに貼ってある。“何でも良くわかって繊細で人ナツコクて…”とオカーは今でも涙ぐみ、俺を抱きしめ“ミミ～”と叫んだりするから、仕方ない、しばらく付き合ってやるんだ。なかなかエラいだろ、俺って。

あ、俺達のことじゃなくてペットの話だったっけな。
この間、オトーがだらしなく鼻毛抜きながら新聞広げてるから、いきなりその上に飛び乗ってクシャクシャにしてやったのさ。そしたら俺たちが遊んでくれると勘違いしたのか、ニンマリして湯たんぽみたいなお腹の上に乗れと催促しやがんの。だからニノと一緒にドンと乗っかってやったら、それを見ていたオカーがすかさず「カレイシューが移るよ！」って。そりゃかなわんと飛び降りたんだけど、オトー「昨日カレーは食べてないのになぁ！」ってさ。
外でカラスがカァって鳴いて飛んでった。文房具屋のCMのまんまさ。

てな感じのノーテンキな我が家っすけど、気楽に遊びに来てよ。といっても、ピンポンなったとたんに俺ら、姿消すけどさ(^^ゞ

新しいコーナー「親ばかですが何か問題でも？」略して「親ばかプラザ」を始めます。
ここでは、皆さまのご自慢のペットを紹介いたします。「へー、あの人がこんなペットを」と驚いたり
ペットを通して新しい絆の環が広がり、深くなることを期待しています。
一般に、人の自慢話ほど聞くに堪えない話はありませんが、ここではペットの自慢話を心置きなく
語っていただこうと思います。読者の皆さまも、ここは一番大人になって、ペットのことだと笑って見逃してください。犬、ねこ、鳥、爬虫類、熱帯魚・・・ペットというペットなんでも結構です。すでに天国へ旅立ってしまったペットの話でも構いません。写真と文章を事務局まで送ってください。
適宜掲載して参ります。